INTRODUCTION
日常を彩る「色の魔法」を解き明かす連載コラム。第3回目は、世界で最も愛されている色といっても過言ではない「青」の秘密に迫ります。
彩りスイッチ!~日常を輝かせる色のチカラ~
Vol.3|「なぜ人は“青”に惹かれるの?」
— 世界で一番愛される色の秘密 —
こんにちは。 色の専門家の八尋恭子です。今日も“色”のお話を少し。
世界でも日本でも、「好きな色」として最も多く名前が挙がるのが 青。
空や海。 企業のロゴマークや商品のパッケージ。私たちの身の回りには、気づけばたくさんの青が存在しています。
初めて会った人に「好きな色は?」と尋ねると、「青です」という人、結構多いんですよね。
では、なぜ人は青に惹かれるのでしょうか。その理由を今回は少し紐解いてみたいと思います。
01
HISTORY
フェルメールが愛した青
青は、昔から“特別な色”として人々を魅了してきました。17世紀のオランダの画家・フェルメール。
代表作「真珠の耳飾りの少女」の青いターバンには、当時とても高価だったウルトラマリンという顔料が使われています。その原料はラピスラズリという貴重な鉱石で、金にも匹敵するほど高価だったと言われています。
それほどまでに人々は青に価値を見出していました。青はただの色ではなく、人々にとって特別な意味を持つ色だったのです。世界中でこの色が愛されている理由の一端が、ここにあるのかもしれません。
02
CALM
青が与える安心感
みなさんは、青にどんなイメージを持っていますか?
空、海、湖…。
青を思い浮かべると、自然の風景が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。広い空を見上げた時。海を眺めている時。ふっと気持ちが落ち着いたり、深呼吸したくなったり。そんな経験はありませんか?
青には、気持ちを落ち着かせたり、心を静かに整えてくれる働きがあると言われています。だからこそ、私たちは広い空や海を眺めていると、自然と安心した気持ちになるのかもしれません。
そのため、寝室のカーテンや寝具、勉強部屋や書斎などにも青が取り入れられることがあります。心を落ち着かせたい時。集中したい時。青は力を貸してくれる色なんです。
03
RELIABILITY
青が選ばれる理由
青にはもうひとつの魅力があります。それは、「誠実さ」や「信頼感」を感じさせることです。
例えば、初対面の人と会う時や、大切な打ち合わせの場面。この人は「信頼できそう」、この人は「きちんとしていそう」…。そんな印象を持ってもらえたら嬉しいですよね。
企業のロゴマークに青が多いのも、「信頼できる」「誠実な会社だと感じる」という印象を与える色だからです。
だからこそ、青は多くの場面で選ばれています。もし、「信頼感を持ってもらいたい」「きちんとした印象を伝えたい」。そんな時は、洋服や小物に青を取り入れてみるのもおすすめです。青は、あなたが伝えたい印象を後押ししてくれますよ。
04
CHANGE
青が苦手だった私
実は私、昔は青が苦手でした。洋服でも小物でも、自分から青を選ぶことはほとんどなし。だから、「青が好きな人が多い」と聞いても、正直ピンと来なかったんです。
ところが、ある時期から少しずつ青を選ぶようになりました。青いワンピース。青い手帳。青い靴。気づけば、身の回りに青が増えていきました。
なぜでしょう?その頃の私は、“落ち着いて物事に向き合いたい”、“ひとつひとつ丁寧に進めたい”そんな時期でした。今思えば、あの頃の私は、心を鎮める働きがある青の力を求めていたのかもしれません。
そして今も、青は私の身近にあります。以前のように苦手な色ではなく、その時々の気持ちに寄り添ってくれる色として、自然と取り入れるようになりました。
05
REFLECTION
色は心を映している
私たちが青に惹かれるのには理由があります。この色が世界中で愛されるのは、私たちに安心感や信頼感を与えてくれる色だからではないでしょうか。
そして、それは青に限ったことではありません。色にはそれぞれ、私たちの心に働きかける力があります。
私たちがある色に惹かれる時、そこには、今の自分に必要なものや、大切にしたい想いが映し出されていることがあります。
今、あなたが気になる色は何色ですか?なぜその色に惹かれるのでしょうか。
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このコラムを書いた人
COLUMNIST PROFILE

八尋 恭子 (Kyoko Yahiro)
色の専門家/OUTFRONT8 代表・K’s Color Academy 主宰。
パーソナルカラーをはじめ、色彩・感性・日本文化をテーマに、講座やイベント、ワークショップを行う。企業イベントや地域活動を通して、色で人の印象や表情が変わる面白さを伝えている。
近年は、月をテーマに、感性や人とのつながりをひらく「月灯りプロジェクト」を始動。また、戦国武将の色彩美学を探る「SengokuColors」など、色と文化をつなぐ企画も進行中。海外で日本の色彩文化を伝える活動にも取り組んでいる。
筑豊を拠点に、福岡・北九州を中心に活動中。
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