北九州で育つ野菜には、味だけでなく、その土地や人の背景が詰まっています。このコラムでは、野菜ソムリエとして、そして八百屋として日々野菜と向き合う中で感じていることを、少しずつ言葉にしていきます。
【美味しい野菜のおはなし】
Vol.03 北九州の美味しい野菜「かつお菜」とは?
福岡ではお馴染みの「かつお菜」
こんにちは。「野菜ソムリエの八百屋KANOE」の白木です。新年と立春を迎え、皆さんの気持ちも少し落ち着いてきた頃でしょうか。
福岡では当たり前のように食べられているのに、県外ではほとんど知られていない——そんな不思議な野菜があります。それが、今回ご紹介する「かつお菜」です。福岡で生まれ育った方にとっては馴染み深い野菜ですが、他県では「見たことも聞いたこともない」という方がほとんど。特に「かつお菜=雑煮」というイメージが強く、私の家でも子どもの頃から雑煮には必ず入っていました。ただ、福岡の家庭でも正月以外に食卓に並ぶことは少なく、スーパーや八百屋でも年末以外はほとんど見かけません。いったい「かつお菜」とはどんな野菜なのでしょうか。その特徴を詳しくご紹介します。
かつお菜とはどんな野菜?
「かつお菜」はタカナの仲間で、出汁がいらないほど風味豊か。その名の通り「勝男菜」とも書かれ、縁起の良い野菜として正月の雑煮に使われてきました。北九州の雑煮では水菜など他の青菜を使う家庭もありますが、私の家のようにかつお菜を使う家庭も少なくありません。市内では、主に小倉南区周辺で多く栽培されています。では、このかつお菜を雑煮以外でどう楽しめるのか、家庭で使いやすい食べ方をご紹介します。
雑煮だけじゃない、かつお菜の楽しみ方
福岡の人でも「雑煮以外で使ったことがない」という声をよく聞きますが、それは本当にもったいないことです。かつお菜は、汁物との相性がとても良い野菜です。
- 吸い物
- 味噌汁
- うどん
- 鍋
どれに入れても、かつお菜の旨みが自然と広がります。さらに炒め物も美味しく、個人的には豚肉と一緒に炒めるのが特におすすめです。タカナの仲間なので、漬物にしても風味が引き立ちます。たくさん手に入ったときも安心。長く美味しく楽しむための保存方法をお伝えします。
収穫時期と保存方法
かつお菜は大きな葉が特徴で、一度に使い切るのが難しいこともあります。
- 軽く茹でる
- 水気をしっかり切る
- ラップで小分けにする
- 冷凍保存
この方法なら、使いたいときに必要な分だけ取り出せて便利です。収穫は春が始まる前まで(花芽が上がる前まで)続きます。雑煮以外で食べたことのない方も、ぜひいろいろな料理で楽しんでみてください。
福岡では当たり前のように食べられてきたかつお菜。少し視点を変えるだけで、いつもの野菜がぐっと身近で、愛おしい存在になるかもしれません。
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このコラムを書いている人

野菜ソムリエ上級プロ・白木浩二
北九州市門司区で「野菜ソムリエの八百屋 KANOE(カノエ)」を営んでいる。市場を介さず自ら畑へ足を運び、農家さんと顔の見える関係の中で、“今、この時期にいちばん美味しい野菜”を選び届けている。生まれも育ちも北九州・門司区。この土地に根付く野菜や、背景にある人の想いを、日々の野菜とともに伝えていきたいと考えている。
野菜ソムリエの八百屋 KANOEについて
門司区の店舗販売のほか、飲食店向けの野菜配達や、カフェ・雑貨店の店先での「野菜マルシェ」などを通して、旬の野菜を身近に感じられる場づくりを行っている。「知ると、ちょっと食べてみたくなる」そんな野菜との出会いを大切にしている。


店舗情報
〒801-0853 北九州市門司区下二十町9-23
TEL:090-6635-9602
営業時間 火~木曜 10:00~14:00(ランチタイム 11:30~13:30)
定休日 日曜・月曜・土曜・祝日
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